2020.08.31間取り・デザイン

オール電化とは?メリットから導入後の費用まで徹底解説!

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オール電化

photo by Yamada LEOHOUSE

そろそろマイホームを建てたいと考えている方は、間取りや外観、内装の他に、オール電化の導入を検討している方も多いのではないでしょうか。オール電化にはメリットとデメリットがあるため、それぞれについてよく知ってから検討しましょう。

効率的なエネルギー利用を考え、どのようなポイントで検討すると良いか、メリット・デメリットから導入後の費用まで徹底的に解説していきます。

オール電化とは?

オール電化とは?オール電化とは、給湯システムや空調、キッチンのコンロなど、住宅で使用する設備の熱源全てを電力でまかなうことをさします。どのような特徴があるか、詳しく見ていきましょう。

オール電化住宅の特徴

オール電化住宅は、住宅設備を全て電力で稼働させるため、ガスコンロも灯油などを使った暖房も使用しません。オール電化の主な住宅設備をご紹介します。

IHクッキングヒーター

キッチンはIHクッキングヒーター

photo by Yamada LEOHOUSE

オール電化といえば、キッチンのIHクッキングヒーターを思い浮かべる方も多いでしょう。火を使わず、電力で調理器具自体を発熱させるIHはフラットな構造なので、吹きこぼれたら拭くだけできれいになりお手入れが簡単です。タイマー機能や揚げ物で温度を一定にする機能など、ガスコンロに比べてIHの方が便利な機能が充実しています。

家の中で燃焼しないので不完全燃焼による一酸化炭素中毒の心配がなく、夏場でもキッチンが暑くなりにくいのも魅力の1つですね。

一方で、IH対応の鍋やフライパンしか使用できないというデメリットもあり、IHの導入により調理器具の買い替えが必要になるケースもあります。熱効率はガス調理よりもIHの方が良く火力も強いですが、IHでは鍋を振って調理すると加熱が止まり効率が悪くなるので、調理にこだわりがある方はオール電化の導入要否をよく検討した方が良いでしょう。

ガスや灯油を使わない給湯システム

給湯システムは、電気で沸かしたお湯をためておく「エコキュート」または「電気温水器」を使用します。この2つはお湯を沸かす際に使用するエネルギーが異なります。エコキュートは、空気中の熱を集めて大きな熱エネルギーに交換するヒートポンプでお湯を沸かし、電気温水器は、電熱ヒーターでお湯を沸かします。

エコキュートは、ヒートポンプ技術により効率よくお湯を沸かすことができるので、電気温水器と比べると電気代を抑えられます。しかし導入費用で比較するとエコキュートの方が割高な製品が多いため、導入費とランニングコストの両方で比較しましょう。

電気を使用した給湯システムは、深夜の電気料金が安い電力プランを活用することで、電気代を安くできます。電気料金が安い深夜にお湯を貯めておき、貯水タンクに沸かしたお湯を貯めて日中使うので、費用が抑えられるのです。しかし、貯めたお湯がなくなってしまうと再度沸かすのに時間がかかり、その間お湯が一切使えなくなるというデメリットもあるので注意が必要です。

どのくらいのお湯があれば不便なく生活できるかは、ライフスタイルやライフステージ、家族の人数によって変化するので、その点も導入を検討する際に考慮しましょう。

暖房はエアコンや蓄熱式ヒーター、床暖房も

オール電化住宅の主な暖房は、エアコンや蓄熱式のヒーター、エコキュートで沸かす温水を利用した床暖房などがあります。

エアコンの使用は電気代が高くなるイメージが強いですが、最近では省エネで無駄な電力を消費せず部屋を温めてくれる高性能な製品が増えています。また蓄熱式ヒーターは、電気料金の安い深夜に熱をためておき、日中その熱で室内を温めるので、上手く活用すればランニングコストを抑えられるでしょう。

エコキュートで沸かしたお湯を床暖房に利用するエコキュート床暖房は、足元から優しく体を暖められる上、空気が乾燥することもなく寒い季節を快適に過ごせます。オール電化住宅で床暖房を検討している方は、導入時に多機能型エコキュートを選択するといいでしょう。多機能型エコキュートは導入費が割高ですが、普通のエコキュートに床暖房用の熱源機を追加で購入するより割安な場合があります。

暖房設備は、住んでいる地域の気候によって求める性能が異なるので、それぞれの特性を理解し選択しましょう。

オール電化住宅のメリット

オール電化住宅のメリットにはどのようものがあるでしょうか。IHクッキングヒーターやエコキュートなど、設備単位でのメリット・デメリットももちろんありますが、まずはオール電化住宅全体としてのメリットを解説します。

光熱費が安くなる

光熱費が安くなるガスと電気を併用する場合、それぞれに基本料金がかかります。オール電化にすれば、基本料金は電気料金に一本化できるので光熱費の基本料金は確実に安くなります。

また、深夜の料金が安い電力プランを選択し、使用するお湯を深夜に貯めておくなどプランのメリットを上手く利用することで、ガスと電気を併用する場合に比べてオール電化の方が光熱費は安く抑えられます。

熱源が住宅内にないので安全

オール電化住宅は、住宅内に熱源がないので炎による火災のリスクが低く、熱源の不完全燃焼により有害ガスが発生する危険もありません。燃焼による二酸化炭素の発生もないので、室内の空気中の二酸化炭素濃度を一定に保つことができ、快適に過ごすことができます。

また、オール電化住宅は火災が起こりにくいので、火災保険会社の中にはオール電化住宅の保険料を割引して低めに設定しているところもあります。オール電化の導入を決めている方は、火災保険に加入する前に「オール電化住宅割引」が適応できるかどうか確認しましょう。

断水時は貯水タンク内の水を生活用水に

地震などの自然災害発生時に断水することがありますが、エコキュートや電気温水器の貯水タンクの中に貯めてある水は、飲み水以外の生活用水として使えます。断水時、トイレや洗濯などに少しでも水が使えるのはありがたいですね。

オール電化導入のデメリット

一方でオール電化を導入することによるデメリットもありますので、詳しく解説していきます。

日中の電気料金が高い

夜間電力が安い代わりに日中の電気料金が高いオール電化にするなら、電気料金の安い夜間電力を利用したプランに入る方がほとんどでしょう。しかし、一般的にその料金プランには日中の電気料金が割高になるというデメリットも。

学生や働いている人が多く、日中は人がほとんど家にいない家庭であれば問題ありませんが、一日中家に誰かがいて日中も多くの電気を使う生活スタイルを送っている方は逆に電気料金が高くなることもあります。オール電化で光熱費を安くできるかどうかは、家族構成や在宅率に応じた電気料金プランを検討する必要があります。

導入コストが高い

オール電化の住宅設備は、導入コストが高額になるケースが一般的です。エコキュートや電気温水器は、本体価格の他に設置費用、電気工事、大きな貯水タンクを置くための基礎工事が必要になることも。

ただし、新築工事ではガス管の引き込み工事が不要となり、費用がその分安くなることもあるので、まずは住宅メーカーなどに相談してみると良いでしょう。

停電時は設備が機能しない

オール電化住宅では、停電時に設備が機能しません。暖房もIHクッキングヒーターも、使えなくなってしまいます。また停電・断水時、貯水タンク内に貯まっているお湯は使用できますが、新たにお湯を沸かすことはできなくなります。

しかしこのデメリットは、停電時に備えて携帯式のカセットコンロや灯油ストーブなどを用意することでカバーできます。また太陽光発電システムや蓄電池を導入すると、災害時の電力をカバーすることができるので安心ですね。

オール電化を導入することによる電気代

オール電化を導入することによる電気代オール電化を導入すると、月々の光熱費は具体的にいくらになるのでしょうか。全国平均の光熱費とオール電化導入時の電気代を比較し、電気代を安くするためのポイントについてまとめました。

全国平均の光熱費とオール電化の電気代比較

総務省が調査した家計調査報告より、2019年の2人以上の世帯における1ヶ月の電気代、ガス代、その他の光熱費全国平均は、以下の通りでした。

  • 電気代:10,825円
  • ガス代:4,852円
  • 他の光熱:1,229円

合計 16,906円です。

2019年の2人以上の世帯における光熱費の全国平均と主な電力会社が提供しているオール電化プラン1ヶ月あたりの料金を比較してみましょう。

全国平均光熱費合計(ガス併用) ¥16,906
主な電力会社 平均電気料金 全国平均光熱費差額
東北電力(3-4人暮らし) ¥10,100 ¥▲6,806
関西電力(4人家族以上) ¥14,914 ¥▲1,992
J.COM電力(4人家族) ¥12,274 ¥▲4,632

光熱費は世帯の人数によっても変わりますが、オール電化で3-4人家族以上の世帯の金額とガス併用を含む2人以上の世帯の全国平均を比較しても、オール電化の方が光熱費は安いことがわかりますね。

電気料金を安くするためのポイント

オール電化を導入することで電気代をどれだけ安く抑えられるかは、導入要否を決める大きなポイントになります。特に給湯システムは大量のお湯を沸かすことになるので、電気料金に大きく影響します。暖房やキッチンなど熱源による電力消費の他に、エコキュートや電気温水器でどのくらいお湯を沸かす必要があるか、季節によって変わるお湯の使用量など、1年を通じて平均的に電気代を安くできるかどうかは、その家に住む人のライフスタイルや家族構成も重要なポイントですね。

ライフステージによっても電気料金は変わる

家族が学校や仕事で日中は家にいないことが多いというライフステージが終わり、卒業や退職によって家で過ごす時間が必然的に増えるケースも考えられます。今のライフステージが何年くらい続くのか、またライフステージの変化により家族の家での過ごし方がどう変わるのかなど、なるべく具体的にシミュレーションしてみましょう。

電気料金の安い時間帯をうまく利用して光熱費を減らすことができるかどうかは、生活の中で家族が協力し合い工夫できるかどうかも大切です。

おわりに

オール電化は、省エネで電気代も安く、環境的にも経済的にもメリットばかりのようなイメージを持つ方も多いかもしれません。ですが、導入にあたってはメリットもデメリットもしっかり考慮して、後悔しないようにしたいですね。

デメリットと思うことでも、工夫次第で解消できることもあります。どのような生活を望むのか、ライフスタイルからしっかりと考えて、快適な家と暮らしを手に入れましょう。

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スマチエ編集部

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