2020.06.15間取り・デザイン

長期優良住宅とは?メリット・デメリットや申請方法を徹底解説!

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長期優良住宅とは?

photo by Yamada LEO HOUSE

「長期優良住宅」というワードを目にすることが増えてきました。しかし、その制度についてあまりよくわからない、と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、長期優良住宅の概要と、メリット・デメリット、申請方法について解説します。

長期優良住宅とは?

長期優良住宅とは、いわゆる「安心して長く暮らせる住宅」のことです。将来起こるかもしれない地震や家の劣化への対策をしっかりしている、省エネルギー性などに優れている住宅のことで、申請を行うことで長期優良住宅として認定されます。

この長期優良住宅認定制度は一戸建て住宅・共同住宅のどちらでも利用できます。

また、長期優良住宅として認定を受けると、さまざまなメリットが受けられる点にも注目しておきたいところです。

これまで認定を受けたのは100万戸以上

平成31年3月末時点で長期優良住宅として認定された新築住宅は、一戸建て住宅で1,004,152戸、共同住宅では20,837戸、合計で1,024,989戸にのぼります。

このように、長期優良住宅は多くの人から選ばれているのです。

出典:「長期優良住宅建築等計画の認定実績(平成31年3月末時点)」https://www.mlit.go.jp/common/001303435.pdf

長期優良住宅の認定条件

長期優良住宅の認定条件長期優良住宅として認定されるためには、いくつかの認定条件があります。

ここでは、認定を受けるための条件を簡単に説明していきます。

一般住宅と共同住宅では、認定条件がわずかに異なります。

認定条件 詳細
劣化対策 ・骨組み部分が、少なくとも100年程度継続して使用できること

・木造の場合、床下および小屋裏に点検口を設け、床下空間にメンテナンスを行えるだけの有効な高さを確保すること

耐震性 ・震度6以上の地震が発生した場合でも住人の安全確保ができること

・地震の被害を受けた場合でも改修して住み続けられるように、損傷を抑えられる建物であること

省エネルギー性 ・省エネルギーに配慮された住まいであること

・気密性・断熱性を高め冷暖房費用を抑えることで環境に配慮すること

管理や維持がしやすいかどうか ・簡単にメンテナンスできるように配慮されていること。

(床や壁などを壊さずに配管の点検交換が行えるなど)

可変性(共同住宅等) ・ライフスタイルの変化などに応じて間取りの変更が可能な造りであること
バリアフリー性(共同住宅等) ・将来的にバリアフリー改修に対応できるように、共用の廊下などに十分なスペースが確保されていること

・段差がないこと。

居住環境 ・これから建てる住宅がその地域の景観などに調和していること
住戸面積 ・快適な住まいを確保するための広さがあること

・一戸建ての住宅の場合は延床面積75㎡、共同住宅などの場合は55㎡以上が基準(ただし、所管行政庁が別に面積要件を定めている場合は、そちらに従う)

維持保全計画 ・将来を見据え点検や補修などに関する計画が立てられていること

出典:「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の長期優良住宅認定制度の概要について」https://www.hyoukakyoukai.or.jp/download/pdf/chouki_sin_2019.pdf

長期優良住宅を利用するメリット・デメリット

長期優良住宅がどのようなものかわかってきたところで、実際に利用する場合の利点が気になってきた方も多いのではないでしょうか。

ここでは、長期優良住宅のメリットと、さらに考えられるデメリットについてもご紹介します。

長期優良住宅を利用するメリット

長期優良住宅を利用するメリット・デメリットまずは、長期優良住宅を利用するメリットから見ていきましょう。例えば、補助金や住宅ローンの金利引き下げ、税の特例措置など、多くの嬉しいメリットがあります。

そこで、長期優良住宅を建てた際に受けられる主なメリットを表にまとめました。

メリット 詳細
住宅ローンの

金利引き下げ

長期優良住宅を購入する場合、一般住宅よりも住宅ローンの金利が優遇されます。
 

 

 

 

 

 

税の特例措置

 

税の種類 長期優良住宅の場合 一般住宅の場合
所得税の

住宅ローン控除

年間最大50万円へ

控除額拡大

年間最大40万円の

控除

 

不動産取得税

 

1300万円へ

控除額拡大

通常1200万円の

控除

登録免許税

 

不動産価格の0.1% 不動産価格の0.15%
固定資産税 一般住宅の2分の1に

減額(5年間)

(一戸建ての場合)

地震保険料の割引

※重複割引不可

割引の種類 耐震等級3 耐震等級2
耐震等級割引 50%割引 30%割引
免震建築物割引 50%の割引が適用

 

補助金の交付 省エネルギー性能や耐久性能などに優れた木造住宅を新築する場合などに、補助金が交付されます。

(地域型住宅グリーン化事業(長寿命型))。

資産価値が

明確になる

長期優良住宅と認定されることで、価値のある家であることが明確に。将来、住宅売却を考えた際にもスムーズに話を進められる可能性が高くなります。

特に「税の特例措置」の面でメリットを感じる方が多いのではないでしょうか。

ただし、入居する時期によって内容が変わってくる可能性もありますので、自分が入居する時期にはどのような特例措置が用意されているのかを確認しましょう。

長期優良住宅を利用するデメリット

長期優良住宅を利用するデメリットここまでさまざまなメリットを見てきましたが、長期優良住宅を利用する場合にはデメリットについても考えておきましょう。ここでは、3つのデメリットについて表にまとめました。

デメリット 詳細
建築費用が高くなる 材質や工程が多くなるため
各種申請に

費用がかかる

長期優良住宅の認定を受けるための申請手数料や、評価を行う機関への事前申請費用などがかかります。
メンテナンスに

手間がかかる

長期優良住宅は、10年以内の間隔で定期的な点検を行います。補修や改良などを行った場合、情報として残しておく義務があります。

長期優良住宅にはいくつかデメリットといえる点もあるものの、長期的に安全に暮らせる家を保てるとともに、家の価値を維持していく、ということにも繋がります。

そのため、上記のデメリットについては、必ずしもマイナス面であると考える必要はないでしょう。

長期優良住宅の申請方法

長期優良住宅として認定されるためには、着工前に耐震性や省エネルギー性、住戸面積などの認定条件を満たす建築プランを立てた上で、「維持保全に関する計画書」を作成して申請を行う必要があります。

ここでは、長期優良住宅の認定を受けるための申請方法について見ていきましょう。

申請の流れは2つ

申請の流れには2つある長期優良住宅の申請手順には、大きく分けて下記の2つがあります。

A:申請者が評価機関の事前審査を経て、所管行政庁へ認定申請をするケース

B:所管行政庁から技術的審査を評価機関に委託するケース

上記のうち、「A」の方法が効率的であると言えるでしょう。

これは、所管行政庁に申請を行う前に、あらかじめ技術的な審査を依頼して「適合証」の交付を受け、その後に所管行政庁に申請を行う方法です。

所管行政庁が認定申請を受け付けた後、技術的な審査を外部に委託する必要がなく、認定までの時間を短くできるためおすすめです。

そこで、「A.申請者が評価機関の事前審査を経て、所管行政庁へ認定申請をするケース」の流れをご紹介します。

①   技術的審査を依頼 建築主や分譲業者から、「登録住宅性能評価機関」に技術的な審査(性能評価)を依頼します。

②   適合証が届く 登録住宅性能評価機関で技術的な審査が行われ、認定基準を満たしていると判断された場合には「適合証」が交付されます。

③   管行政庁に認定申請 所管行政庁に対し、②で交付された適合証を含む必要書類(認定申請書や設計内容説明書、各種図面・計算書など)を提出し、認定のための申請を行います。

④   管行政庁が審査し認定 所管行政庁にて認定申請を受け付けられると、適合審査が行われます。申請した内容に問題がなく、適合していると判断されると、「認定通知書」が交付されます。

⑤   着工 認定通知書の交付が行われると、着工が可能になります。また、工事が完了した後には、原則として認定を受けた計画に基づいて工事の完了を報告します。

 

長期優良住宅認定の申請前に覚えておきたいこと

長期優良住宅にはさまざまなメリットがあるため、これから住宅を建てる方の中には認定を受けたい、と考える方も多いでしょう。

認定のための申請を行う場合、覚えておきたいポイントをいくつかご紹介します。

申請・審査は着工前に行う

長期優良住宅認定の申請前に覚えておきたいこと長期優良住宅の認定を受けたい場合には、着工する前に申請を行って審査を受けます。

着工後の申請はできず、認定を受けるまでには時間がかかるため、早めに建築会社に相談しましょう。

認定後に設計変更を行う時には手続きを

長期優良住宅の認定を受けたものの、工事完了前に設計を変更したい場合には、計画変更の手続きを実施します。

また、工事完了後に増築やリフォームを行う場合も同様に、計画変更手続きを行います。

認定長期優良住宅の相続や売買について

長期優良住宅として認定された住宅を相続したり売買したりする際には、「長期優良住宅地位の承継申請」を行います。

この場合、維持保全計画に基づくメンテナンスの実施内容も引き継がれますので、計画内容を確認した上で手続きを行いましょう。

おわりに

安心して長く快適に住める家である、ということが認定される長期優良住宅。多くのメリットがあり、興味が出てきたという方も多いのではないでしょうか。

これまで主流だった「古くなったら建て替える」住まいのスタイルではなく、世代を超えて住み継ぐことができる長期優良住宅を検討している方は、建築会社やハウスメーカーに相談してみましょう。

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スマチエ編集部

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