2021.11.01家づくり

断熱材「グラスウール」とは?メリットやデメリット・特徴を解説

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断熱材「グラスウール」とは

住宅に用いられる断熱材のなかでも、特に知名度が高く長年幅広く利用されているものの1つといえば「グラスウール断熱材」です。グラスウールが長く支持されるワケやメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

この記事では、断熱材の素材の1つであるグラスウールについて、メリット・デメリットや他の断熱材との違いについてご紹介します。

グラスウールとは?

グラスウールの原料と製法

グラスウールの原料はガラスです。固体のガラスを高温で溶かし、遠心力などを利用して細かい繊維状に加工後、成形したもので、その形状がウール素材のように見えることから「グラスウール」という名称が付けられました。熱の伝わりやすさは素材によって異なります。身近にある物質の中でもっとも熱を伝えにくいとされるのが空気です。グラスウールは、ガラス繊維が複雑に絡み合って無数の空気層を形成し、熱を伝えにくい空気を固定することで、断熱性能を発揮する構造です。現在生産されているグラスウール素材の大半は、資源ゴミとしてリサイクルされたガラス材を使用しており、環境に優しいエコ素材でもあります。

グラスウールの主な使用用途

グラスウールは住宅用断熱材として用いられるほか、音楽ホールや体育館、高速道路などの防音材としても使われます。また、建築物の空調ダクトや給排水管の保温・保冷剤としても使用されています。断熱性や防音性が求められるさまざまな場面で活用されており、快適な生活に欠かせない縁の下の力持ちのような素材といえます。

グラスウールの断熱性能について

住宅用断熱材としてもっとも一般的な素材であるグラスウールは、どれくらい高い断熱性を備えているのでしょうか。

断熱性の高さは、熱の伝わりやすさを表す値=「熱伝導率」によって判断されます。

熱は高い方から低い方に流れる性質があるため、冬は暖かい室温が外気へ、夏は暑い外気温が室内へと熱移動を起こします。

【熱移動イメージ図】

※各温度表記は参考値となります。

熱移動の起こりやすさは、1mの厚みがある壁の外気温と室温に1度の温度差があった場合、その壁1㎡面積あたり1時間に伝わる熱量で数値化されます。これを「熱伝導率」と言い、「W/m・K」という単位で表します。(W=熱量、m=伝熱面積、k=温度勾配)。熱伝導率が低い数値であれば断熱性が高く、逆に高い数値だと断熱性が低いことを指します。断熱性の高い住宅は、断熱材を用いて熱移動を起こりにくくしているため、夏涼しく冬暖かい快適な生活環境を実現してくれるのです。

グラスウールの場合、構成されるガラス繊維の密度が高いものほど断熱性が高くなります。グラスウール断熱材の繊維の密度による熱伝導率の違いを表にまとめました。

繊維の密度 熱伝導率(W/m・K) 断熱性
通常品(JIS規格) 高性能品(一例)
10Kg/㎥のグラスウール 0.050以下 0.043以下


16Kg/㎥のグラスウール 0.045以下 0.038以下
24Kg/㎥のグラスウール 0.038以下 0.036以下
32Kg/㎥のグラスウール 0.036以下 0.035以下

繊維の密度の高さ「Kg/㎡」の数値が大きくなるにつれ、密度が高くなります。この表でも、グラスウールの繊維密度が高くなるほど熱伝導率の数値が低い=断熱性が高いということが分かります。さらに通常のグラスウールより細かい繊維で製造された高性能品は、より断熱性能が高いことを示しています。

ただし断熱効果は、熱伝導率だけでなく断熱材の厚みについても考慮する必要があります。なぜなら断熱性能が高いグラスウールを選択しても、断熱材の厚みが薄いと、結果として断熱性能は低くなってしまうからです。

断熱性能は高いに越したことはないと思われるかもしれませんが、性能を上げるには費用も掛かることになります。立地や周辺環境、暮らし方によって必要な性能値は異なるので、費用と必要とする性能のバランスを考えて選択することをおすすめします。グラスウールは、密度及び厚みのバリエーションが豊富で加工しやすく、使用部位や用途に応じて最適な断熱性能を確保できる断熱材です。

グラスウールのメリット

グラスウールのメリットグラスウールは、どのような特徴を持ち、どんなメリットを備えているのでしょうか。

コストパフォーマンスに優れている

グラスウールの持つ代表的なメリットの1つは、価格の安さです。再生品のガラス材を原料としているため、他の断熱材に比べ、比較的安く手に入れることができます。グラスウール断熱と並び住宅建築に幅広く利用される断熱工法に「吹付断熱」がありますが、施工にかかるコストの面ではグラスウール断熱が非常に有利です。

耐久性が高い

グラスウールは無機物で構成されており、化学変化を起こしにくいため経年劣化や腐食のリスクが非常に低い素材です。また薬品や溶剤による劣化もしにくく、耐久性が高いため何十年も暮らす住宅への使用に適しています。

燃えにくく高温に強い

ガラス素材のため燃えにくく、長時間の高温でも容易に溶けたり歪んだりすることがありません。この特性は、火災や他所からのもらい火に強いというメリットとなります。また、過熱によって有毒ガスや有害な煙を発生させません。

加工しやすい

グラスウールは綿状で曲げたり裁断したりしやすく、加工が容易な素材です。施工箇所の形状に合わせてさまざまな加工ができるため、住宅構造に合わせて柔軟に用いることができます。

発がん性リスクが低い

グラスウールと形状のよく似た繊維質の建材に、アスベストがあります。しかし天然繊維から構成されるアスベストは高い発がん性を有するため、現在は建材としての使用が禁じられています。

その一方で、ガラスを主原料とするグラスウールに発がん性はありません。また、長期使用にともなう健康被害も現状報告されておらず、グラスウールは人体に対して安全性の高い素材といえるでしょう。

グラスウールのデメリット

グラスウールのデメリットリーズナブルで耐久性が高いなど多くのメリットを備えるグラスウールですが、デメリットもいくつか存在します。住宅の断熱材を選ぶ際には、メリットとデメリットの双方を頭に入れて検討しましょう。

湿気に弱い

グラスウールの数少ない素材上の弱点は、湿気などの水分に弱い点です。グラスウールの繊維自体に吸水性はありません。しかし繊維と繊維の間に含まれている空気が一時的に保水することがあり、水濡れを起こすと断熱性能が失われてしまうため、グラスウールの施工をする際には防湿フィルムなどの水分対策を万全に行う必要があります。

施工の難易度が高い

グラスウールは高い断熱性能を備えていますが、施工時に隙間が生じてしまうと素材の断熱性能に見合った効果を発揮しにくくなる場合があります。グラスウールを隙間なく施工することは難易度が高いといわれており、豊富な実績やノウハウを持つ業者へ依頼することが重要です。レオハウスはグラスウール断熱施工の実績を多数持っていますので、ご検討の方は安心してご相談ください。

他の断熱材とグラスウールの比較について

住宅用の断熱施工には、グラスウール以外にもいくつかの断熱材が使用されています。ここでは、グラスウールと他の断熱材の違いを比較します。

ロックウールとの比較

グラスウールと同様に繊維質の断熱材として、ロックウールも活用されています。ロックウールとは鉱物を原料とした断熱材で、価格面や断熱性能はグラスウールとほぼ同等です。グラスウールと比較し撥水性が高いというメリットを備えますが、加工性に劣るというデメリットもあります。

吹付断熱との違い

吹付断熱とは、硬質ウレタンなどの断熱材を発泡させて壁などに吹き付ける断熱方法です。グラスウールと吹付断熱の違いでもっとも大きな点は、コスト面に関することでしょう。一般的に、吹付断熱はコストが高く、グラスウール断熱はリーズナブルといわれています。そのため、グラスウールより吹付断熱の方がグレードが高い印象をお持ちの方もいらっしゃいますが、実は素材としての断熱性能にはそれほど大きな違いがありません。ですが、吹付断熱は隙間なく施工しやすいため気密性に優れ、水や湿気に弱いグラスウールよりも耐水性・耐湿性も高いとされています。

しかし、グラスウール断熱もしっかりと施工できていれば気密性を確保することに問題ありませんし、防水シートなどの採用により水や湿気を寄せ付けないことも可能ですので、トータルで見た場合グラスウール断熱が吹付断熱に劣るというわけでもないのです。

断熱材選びはプロに相談しよう

住宅に使用する断熱材の選び方は、住まいの立地や特徴・お住まいになる方の暮らし方によって変わります。どのような場合でもこの素材・施工法がベストと言い切れる選択肢はないため、お住まいになる方のご要望や家を建てる地域の風土などで最適な断熱材を判断する必要があります。断熱施工の実績が豊富なプロとじっくり相談し、ご自宅に最適な断熱材を選びましょう。

レオハウスの考える省エネ・断熱対策

レオハウスでは、省エネ・断熱性能はお住まいになる方の健康と密接に関わると考えています。地域の気候特性やお住まいになる方の暮らし方に合わせて最適な断熱材を使用し、省エネ性能や快適性を実現してこそ心身の健康につながるもの。このため、レオハウスでは断熱材の種類を一方的におすすめすることはありません。じっくりご相談の上、どのような断熱方法がお住まいになる方のライフスタイルに合うかを慎重に検討し、ご提案いたします。

 

レオハウスの省エネ・断熱対策について詳しくはこちら
https://www.leohouse.jp/product/airiness/

まとめ

日本の住宅に幅広く用いられ、多くのメリットを持つグラスウール断熱材についてご紹介しました。しかし、どの断熱材がご自宅に合うかは地域性やお住まいになる方の暮らし方で異なります。最適な断熱施工選びでお悩みをお持ちなら、ぜひ一度レオハウスまでご相談ください。

 

お問い合わせはこちら
https://www.leohouse.jp/form/contact/regist/

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スマチエ編集部

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